やる夫は空虚な薔薇を視る SS

【オリジナル】 やる夫は空虚な薔薇を視る 2スレ目(現行スレ)
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 やる夫は空虚な薔薇を視る 番外章【封神計画】-4



905 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:15:06 ID:SBk.8KXc [1/13]
今日ちょっと書いてみた。短いけど投下するよ
埋めを兼ねての物語なのでAAは無しのSSっぽいの

906 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:16:48 ID:SBk.8KXc [2/13]

現在の状況

本編終了数日後、やる夫と水銀燈がスフィア皇帝殺しの汚名を被り第一級戦犯として失踪
他の薔薇乙女は身を隠しながら細々と生活

ある日、ローゼン王が現れ平和維持部隊を設立するので入らないかと誘われる

兎「僕と契約して、平和維持軍になってよ」

姉妹間で相談した結果、勧誘を受けることにした
この時いたのはカナリア、蒼星石、翠星石、真紅、雛苺の5名

新規に設立された部隊に薔薇水晶参入。紆余曲折、様々なトラブルを交えながらも無事に溶け込む
同時進行で、各地のトラブル、反乱、犯罪に対処する日々を送る

世界各地を飛び回りながら、9ヶ月の時が過ぎた

この日、薔薇水晶を除く薔薇乙女達はラプラス本国に滞在していた

907 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:17:09 ID:SBk.8KXc [3/13]


蒼(………作戦予定時間まで残り、2分40秒ほど)

新月、月の無い夜。蒼星石は音も無く真紅の私室へ忍び込む
まるで人形のように眠る真紅の寝顔に、ふと額を撫でてみたい衝動に駆られる

蒼(何を考えている。蒼星石)

くだらない衝動を噛み殺し、愛用のオオバサミを頭上にかざした右手に召喚する

蒼(ごめんなさい)

心の中の謝罪と共にハサミを振り下ろす

908 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:18:53 ID:SBk.8KXc [4/13]

舞い散る羽毛が部屋を、視界を埋め尽くす
白、白、白………そこにあるべき色が、いつになっても好きにはなれないあの赤がない

紅「ずいぶんと野蛮な夜這いね。蒼星石」

蒼「……っ」

よりにもよって最もやっかいな相手を仕留め損なってしまった
真紅が出入り口を塞ぐようにドアにもたれかかっている

紅「あの羽毛布団高かったのよ。オーダーメイド品だから、すぐには手に入らないし」

紅「一体どう責任をとってくれるのかしら?」

からかうように微笑む真紅に無言で斬りかかる

909 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:20:49 ID:SBk.8KXc [5/13]
蒼「っ!!」

何が起こったのか理解するのに幾ばくかの時間を要した

紅「愛しい子」

斬りかかる途中で真紅が懐に飛び込んできて、

紅「一途で」

ハサミを振るより先に押し倒され

紅「不器用で」

潤んだ瞳が近づいてきて

紅「細く鋭い刃のような」

口唇に柔らかい感触を覚え

紅「間違いを認めることも出来ない か弱い女の子」

僕は放心していた

910 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:21:10 ID:SBk.8KXc [6/13]








紅「だから、私は貴方が愛しいの」







.


911 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:21:25 ID:SBk.8KXc [7/13]

蒼「殺してくれ」

自我を取り戻した瞬間、口から出た言葉がそれだった

紅「どうして貴方を殺さなければならないの?」

真紅が唇に指を当て、悪戯っぽく笑う

蒼「僕は君を―――」


再び、唇を奪われる

紅「   」

蒼「   」

真紅と見つめあう。僕は…何を………

912 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:21:42 ID:SBk.8KXc [8/13]
忘我の時間は、部屋の半分を吹き飛ばす魔法砲撃によって砕かれた

紅「無粋ねぇ。底が知れるわ」

体を起こし、髪をかきあげる真紅
開放された体を跳ね起こし、逃走を図る

紅「ねぇ、蒼星石。どうしてなの?」

蒼「君の……想像通りだよ」

全てを知っていそうな真紅の物言いに、無愛想にそう答えた

紅「今ならまだ引き返せるわ。ゆっくりと、世界は平和に向けて歩みだしている」

蒼「それじゃ遅すぎると思わないかい?」

砲撃が続き、建物が揺れ続けているこの状況で僕は何をしているんだろう

蒼「首都ラプラスはまだいい。しかし地方都市の、辺境の村々の惨状を知らないわけではないだろう」

913 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:26:10 ID:SBk.8KXc [9/13]
蒼「スフィア人がどれだけの無法を働いているか。どれだけの命が弄ばれ、どれだけの涙が流されたか」

蒼「知らないとは言わせない」

真紅は微笑を崩さない

蒼「これ以上、ラプラス人の尊厳が踏みにじられていく様を黙ってみているわけにはいかない」

蒼「これ以上、スフィアの犬として働くことに耐え切れない」

蒼「僕はラプラスの人間であることを捨てきれない」

蒼「これが僕が……僕の理由なんだ」

紅「そのためなら、姉妹を手にかけることも辞さない、と」

息を吐き、真紅を見据え

蒼「そうだ」

914 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:31:37 ID:SBk.8KXc [10/13]

紅「マジメすぎるわ。バカな子」

言い切った瞬間、真紅に抱きすくめられていた

紅「だから愛しい。だから放っておけない」

耳元で囁かれる。耳にかかる息にゾクリとした感覚を覚える

蒼「それは、僕と共に来てくれるということかい」

紅「姉妹だもの。一人きりじゃ寂しいでしょう」

蒼「君は、姉妹じゃない」

自然と口に出た言葉。しかし真紅は微笑を崩さず

紅「貴方が好きよ」

首筋を舐められる

蒼「ありがとう。その言葉の意味は聞かないでおくよ」

915 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:31:52 ID:SBk.8KXc [11/13]


この日、スフィア軍関係施設が同時にテロ攻撃を受けた

1時間後、救援に訪れた霧雨マリサが受けた現状報告は施設の全壊。そして、

薔薇乙女1名の死亡と2名の行方不明

916 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 23:33:08 ID:SBk.8KXc [12/13]
プロローグ(?)  おしまい



と、まぁこんな感じでたまに書こうかと思ってるんだけどどうだろうか

918 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2011/05/27(金) 00:13:21 ID:KA2D25K.

かまわん、続けろ(AA略

919 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2011/05/27(金) 02:18:33 ID:Bkl83A9o
俺は待ってるぜ

920 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2011/05/27(金) 16:27:13 ID:TJPpAPV.
そういや真紅って佐々木に憑いた神も匙投げるぐらいだったのにどうして復活できたんだっけ?
きらきーの能力が神以上だったのか?

924 名前: ◆3ceq8taZuY[sage] 投稿日:2011/05/27(金) 21:17:59 ID:SBk.8KXc [13/13]
>>920
真紅消滅 → 深夏がさじ投げる → こなた脱走(したフリして身を隠す) → 深夏こなたを追って去る
→ きらきーの能力で薔薇乙女回復 → こなたが真紅に化けて薔薇乙女と合流 → 本編最終章 → 数ヶ月間辛苦のフリして暮らす
→ 他の薔薇乙女達もなんかおかしいと思うもののツッコめない → 蒼ちゃん反乱。真紅も付いていく(← 今ここ)

つまり、この真紅は偽者なんだよ!!

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